顧問弁護士の選び方|失敗しない5つのポイントと探し方
顧問弁護士を探しているものの、「どの弁護士を選べばよいかわからない」「何を基準に判断すればよいのか」とお悩みの経営者の方は多いのではないでしょうか。顧問弁護士選びで失敗すると、毎月の顧問料を支払っているにもかかわらず、いざというときに頼れないという事態になりかねません。
この記事では、顧問弁護士選びで失敗しないための5つのポイントと、具体的な探し方について解説します。自社に合った顧問弁護士を見つけるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
INDEX
顧問弁護士選びで失敗する原因
まず、顧問弁護士選びでよくある失敗パターンを確認しておきましょう。これらを知っておくことで、同じ失敗を避けることができます。
相性が合わず相談しづらい
顧問弁護士との相性の問題は、最も多い失敗原因のひとつです。
「話しにくい」「質問しても専門用語ばかりでわかりにくい」「上から目線で威圧感がある」といった理由から、結局ほとんど相談しなくなってしまうケースは珍しくありません。せっかく毎月顧問料を支払っているのに、相談できなければ意味がありません。
顧問弁護士との関係は長期にわたります。ちょっとした疑問でも気軽に相談できる関係性を築けるかどうかが、顧問契約を有効活用できるかどうかの分かれ目になります。
専門分野が自社のニーズと合わない
弁護士にはそれぞれ得意分野があります。たとえば、離婚や相続など個人向けの案件を主に扱っている弁護士に企業法務を依頼しても、十分なサポートを受けられない可能性があります。
また、大企業向けのM&Aや上場支援を専門とする弁護士は、中小企業が日常的に直面する労務問題や債権回収には精通していないこともあります。
「有名な弁護士だから」「大手事務所だから」という理由だけで選んでしまうと、自社の実際のニーズとミスマッチが生じやすくなります。
レスポンスが遅い
ビジネスの現場では、法的な判断を急ぎで求められることが少なくありません。取引先から届いた契約書の確認、従業員とのトラブル対応、クレーム対応など、「今すぐ相談したい」という場面は頻繁に発生します。
しかし、顧問弁護士に連絡してもなかなか返事がもらえない、折り返しの電話が数日後になるといった状況では、顧問弁護士がいる意味が半減してしまいます。
特に一人で活動している弁護士や、多くの案件を抱えている弁護士の場合、レスポンスが遅くなりがちです。契約前にレスポンスの早さを確認しておくことが重要です。
失敗しない顧問弁護士の選び方5つのポイント
では、顧問弁護士選びで失敗しないためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
ポイント1|中小企業の案件経験が豊富か
顧問弁護士を選ぶ際にまず確認すべきは、中小企業の案件を多く扱っているかどうかです。
中小企業が直面する法的課題は、大企業とは異なります。大企業であれば法務部や複数の顧問弁護士がいて、専門的な分野ごとに相談先を使い分けることができます。しかし、中小企業の場合は、労務問題、契約書チェック、債権回収、クレーム対応など、幅広い分野について一人の顧問弁護士に相談することがほとんどです。
そのため、中小企業の顧問弁護士には、企業法務全般についてオールマイティに対応できる力が求められます。中小企業特有の経営課題を理解し、実務的なアドバイスができる弁護士を選びましょう。
弁護士事務所のホームページで、中小企業向けの顧問サービスを提供しているか、どのような業種・規模の企業を顧問先に持っているかを確認することをおすすめします。
ポイント2|話しやすく相談しやすいか
顧問弁護士との関係で最も重要なのは、気軽に相談できる関係性を築けるかどうかです。
「こんなことを聞いたら恥ずかしいかな」「忙しそうだから遠慮しよう」と思ってしまうような弁護士では、小さな問題が大きなトラブルに発展するまで相談できず、手遅れになってしまうことがあります。
顧問契約を締結する前に、必ず弁護士と直接面談して、話しやすいかどうかを確認しましょう。面談の際には、専門用語をわかりやすく説明してくれるか、質問に対して丁寧に答えてくれるか、威圧的な態度がないかなどをチェックします。
また、連絡手段も重要です。電話やメールだけでなく、LINEやチャットツールでの連絡に対応している事務所であれば、ちょっとした相談も気軽にできます。
ポイント3|自社のビジネスを理解できるか
法律の知識だけでなく、自社のビジネスを理解しようとする姿勢があるかどうかも重要なポイントです。
優れた顧問弁護士は、単に法律論を述べるだけでなく、「この対応は法的には正しいが、取引先との関係を考えると得策ではない」「この方法なら法的リスクを抑えつつ、ビジネス目標も達成できる」といった、経営判断を踏まえたアドバイスをしてくれます。
面談の際に、自社の事業内容を説明したときの反応に注目してみてください。興味を持って質問してくれるか、業界特有の課題を理解しようとしてくれるかどうかが、良い顧問弁護士を見極めるポイントになります。
弁護士自身が経営者としての経験を持っていれば、より実践的なアドバイスが期待できます。
ポイント4|裁判前に交渉で解決できる力があるか
トラブルが発生したとき、最終的には裁判で解決することも可能です。しかし、裁判には時間と費用がかかり、経営者の方の負担も大きくなります。
中小企業にとって理想的な顧問弁護士は、裁判に発展する前に交渉で解決できる力を持っている弁護士です。
たとえば、従業員との労務トラブルや取引先との契約トラブルなど、できれば訴訟に発展させずに解決したいケースは多いものです。相手方と粘り強く交渉し、双方が納得できる着地点を見つけられる弁護士であれば、時間的・金銭的なコストを抑えながら問題を解決できます。
面談の際に、過去にどのような案件を交渉で解決した経験があるかを確認してみましょう。
ポイント5|レスポンスの早さ・アクセスのしやすさ
ビジネスの現場では、スピードが求められる場面が多くあります。「週明けまでに契約書を確認してほしい」「今日中にクレーム対応の方針を決めたい」といった急ぎの相談に対応してもらえるかどうかは、顧問弁護士を選ぶうえで非常に重要です。
レスポンスの早さを確保するためには、以下のような体制が整っているかを確認しましょう。
まず、複数の弁護士やスタッフがチームで対応する体制があるかどうかです。担当弁護士が不在でも、別のスタッフが対応してくれる体制であれば、「連絡がつかない」というストレスを避けられます。
また、連絡手段の柔軟性も重要です。電話やメールだけでなく、LINEやチャットツールに対応している事務所であれば、移動中や業務の合間にも気軽に連絡できます。
契約前の相談時に、実際のレスポンス速度を確認してみるのもひとつの方法です。
顧問弁護士の具体的な活用方法や業種別の事例については、「顧問弁護士の活用事例」をご覧ください。
顧問弁護士の探し方
顧問弁護士を選ぶポイントがわかったところで、具体的にどのように探せばよいのでしょうか。主な探し方を3つご紹介します。
インターネット検索で探す
最も手軽な方法は、インターネットで検索することです。「顧問弁護士」「企業法務 弁護士」などのキーワードに加え、自社の業種や相談したい分野(「労務問題」「契約書」など)を組み合わせて検索すると、より自社のニーズに合った弁護士を見つけやすくなります。
インターネット検索のメリットは、複数の法律事務所を比較検討できることです。各事務所のホームページで、得意分野、顧問料、サービス内容などを確認し、自社に合いそうな事務所を絞り込んでいきましょう。
多くの法律事務所が初回無料相談を実施しています。気になる事務所があれば、実際に相談してみて、弁護士との相性を確認することをおすすめします。
知人・取引先からの紹介
経営者仲間や取引先から紹介してもらう方法もあります。実際に顧問契約を結んでいる人からの紹介であれば、弁護士の人柄や仕事ぶりについて事前に情報を得ることができます。
ただし、紹介された弁護士が自社のニーズに合っているとは限りません。紹介元の会社と自社では、業種や規模、抱えている課題が異なることもあります。紹介を受けた場合でも、必ず自分の目で確認し、自社に合っているかどうかを判断しましょう。
また、税理士や社会保険労務士など、すでに顧問契約を結んでいる士業の先生から紹介してもらう方法もあります。日頃から自社の状況を理解している専門家からの紹介であれば、ニーズに合った弁護士を紹介してもらえる可能性が高くなります。
まずは小さな案件を依頼してみる
いきなり顧問契約を結ぶのが不安な場合は、まず小さな案件を個別に依頼してみる方法もあります。
たとえば、契約書のリーガルチェック(法的チェック)を1件だけ依頼してみて、仕事の進め方やレスポンスの早さ、説明のわかりやすさなどを確認します。実際の仕事ぶりを見てから顧問契約を結ぶかどうかを判断できるので、ミスマッチを防ぎやすくなります。
契約書のリーガルチェックについて詳しくは、「契約書の作成・リーガルチェック」をご覧ください。
大手事務所とブティック型事務所、どちらを選ぶべきか
顧問弁護士を探していると、「大手の法律事務所と小規模な事務所、どちらを選べばよいのか」という疑問が生じることがあります。それぞれの特徴を理解したうえで、自社に合った事務所を選びましょう。
大手事務所のメリット・デメリット
大手法律事務所は、多数の弁護士が所属し、各分野の専門家がそろっていることが強みです。M&A、知的財産、国際取引など、高度に専門的な案件にも対応できます。
一方で、大手事務所は顧問料が高めに設定されていることが多く、月額10万円以上かかるケースも珍しくありません。また、担当弁護士が忙しく、なかなか連絡がつかないといった声も聞かれます。
大企業や、高度に専門的な案件を多く抱える企業には適していますが、中小企業が日常的な法務相談をするには、ややオーバースペックになる可能性があります。
ブティック型事務所のメリット・デメリット
ブティック型事務所とは、特定の分野に特化した小規模な法律事務所のことです。たとえば、IT・スタートアップ支援に特化した事務所、労務問題に特化した事務所などがあります。
特定分野については高い専門性を持っていますが、それ以外の分野については対応が難しいこともあります。中小企業は労務、契約、債権回収など幅広い分野で相談することが多いため、専門特化型の事務所では対応できない相談が出てくる可能性があります。
少数精鋭総合事務所という選択肢
大手事務所とブティック型事務所の中間に位置するのが、少数精鋭の総合法律事務所です。
このタイプの事務所は、大手のように高コスト・高い敷居ではなく、ブティック型のように専門分野が限定されることもありません。少数精鋭のチームが企業法務全般について総合的にサポートするため、中小企業の顧問弁護士として適しているケースが多くあります。
弁護士法人エースは、まさにこの「少数精鋭総合事務所」に該当します。複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応する体制により、レスポンスの早さとアクセサビリティの高さを実現しています。また、グループ内に社会保険労務士法人を有し、所属弁護士は全員が通知税理士登録済みのため、法律・労務・税務をワンストップで相談できる体制を整えています。
顧問契約の費用について詳しくは、「顧問弁護士の費用相場と料金体系」をご覧ください。
顧問弁護士の切り替え・セカンドオピニオン
すでに顧問弁護士がいるものの、「あまり相談していない」「対応に不満がある」という場合は、顧問弁護士の切り替えを検討してもよいかもしれません。
顧問契約は通常1年単位で更新されることが多く、契約期間満了時に更新しないことで解約できます。ただし、契約書の内容によっては、解約の申し出期限が定められていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
また、現在の顧問弁護士を解約せずに、セカンドオピニオンとして別の弁護士に相談する方法もあります。特定の案件について、現在の顧問弁護士の意見に疑問がある場合や、より専門的な見解を得たい場合に有効です。
重要な経営判断を行う際には、複数の専門家の意見を聞くことで、より適切な判断ができるようになります。
まとめ
顧問弁護士選びで失敗しないためには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。
失敗しない顧問弁護士の選び方5つのポイント
- 中小企業の案件経験が豊富か
- 話しやすく相談しやすいか
- 自社のビジネスを理解できるか
- 裁判前に交渉で解決できる力があるか
- レスポンスの早さ・アクセスのしやすさ
顧問弁護士は、会社を法的リスクから守り、経営者の判断をサポートする重要なパートナーです。「有名だから」「安いから」という理由だけで選ぶのではなく、自社のニーズに合った弁護士を時間をかけて探すことをおすすめします。
弁護士法人エースでは、中小企業の経営者の方に寄り添う「パートナー型」の顧問サービスを提供しています。月額5万円からの顧問契約で、電話・メール・LINEでの相談は予約不要で無制限。複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応するため、レスポンスの早さにも自信があります。
顧問弁護士をお探しの方、現在の顧問弁護士の切り替えを検討されている方は、まずはお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。
電話相談受付:0120-419-155(年中無休 8:00〜22:00)
顧問弁護士の役割やメリット・デメリットについて詳しくは、「顧問弁護士とは」をご覧ください。
監修者プロフィール
弁護士法人エース 代表弁護士
竹内 省吾
- 経歴
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慶應義塾大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2011)
弁護士登録(2012)
第一東京弁護士会・こども法委員会 委員(2020まで)
三田法曹会 会員
日本交通法学会 会員
東京都子供の権利擁護調査員(2020まで)
静岡県弁護士会 会員(2020から2023まで)
第一東京弁護士会 会員(2023)
監修者プロフィール
弁護士法人エース 代表弁護士
成田 翼
- 経歴
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明治大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2012)
弁護士登録(2013)
神奈川県弁護士会 所属
刑事弁護委員会 委員
三田法曹会 会員