顧問弁護士とは?役割・費用相場から中小企業に必要な理由まで徹底解説

  • 2026/2/6

「契約書のチェックを誰に頼めばいいかわからない」「従業員とのトラブルが起きたとき、すぐ相談できる弁護士がいない」——経営者の方であれば、こうした法的な不安を感じたことがあるのではないでしょうか。

顧問弁護士とは、企業と継続的な契約関係を結び、日常的な法律相談から契約書のリーガルチェック(法的チェック)、トラブル対応までをサポートする弁護士のことです。中小企業向けの顧問料は月額3万円〜10万円程度が相場で、いざというときに「すぐ相談できる」安心感は、経営者にとって大きな支えになります。

この記事では、顧問弁護士の具体的な役割や費用相場、メリット・デメリット、そして選び方のポイントまでを詳しく解説します。特に「うちのような中小企業に顧問弁護士は必要なのか?」とお悩みの経営者の方は、ぜひ最後までお読みください。


顧問弁護士とは

顧問弁護士とは、企業と顧問契約を結び、継続的に法的サポートを提供する弁護士のことです。税理士や社会保険労務士と同様に、企業経営に欠かせない専門家パートナーとして位置づけられています。

顧問弁護士の最大の特徴は「継続的な関係性」にあります。単発で依頼するスポット契約と異なり、顧問契約では弁護士が御社のビジネスや業界特性、経営方針を深く理解したうえでアドバイスを行います。そのため、問題が起きてから一から説明する手間がなく、スピーディーかつ的確な対応が可能になります。

スポット契約との違い

弁護士への依頼方法には、大きく分けて「顧問契約」と「スポット契約」の2種類があります。

スポット契約は、トラブルが発生した際にその都度弁護士に依頼する方法です。個別案件ごとに依頼するため、必要なときだけ費用が発生するというメリットがある一方、弁護士を探す時間や、会社の状況を説明する手間がかかります。また、緊急時にすぐ対応してもらえるとは限りません。

一方、顧問契約では毎月一定の顧問料を支払う代わりに、いつでも気軽に相談できる関係を築くことができます。日頃から会社の状況を把握している弁護士がいることで、トラブルの予防から迅速な対応まで、一貫したサポートを受けられます。

インハウスローヤー(企業内弁護士)との違い

近年は、企業に直接雇用されるインハウスローヤー(企業内弁護士)も増えています。大企業の法務部に所属し、社員として法務業務を担当するのがインハウスローヤーの特徴です。

顧問弁護士は企業に雇用されるわけではなく、外部の専門家として企業をサポートします。インハウスローヤーを雇用するには年間数百万円以上の人件費がかかりますが、顧問弁護士であれば月額数万円から利用できるため、特に中小企業にとっては現実的な選択肢といえます。


顧問弁護士の役割・業務内容

顧問弁護士は、日常的な法律相談からトラブル対応まで、幅広い業務を担います。主な業務内容を見ていきましょう。

日常的な法律相談

経営を進める中で生じる法律上の疑問に、いつでも相談できるのが顧問弁護士の大きな役割です。「この取引は法的に問題ないか」「従業員への対応はこれで適切か」といった日常的な疑問を、電話やメール、LINEなどで気軽に相談できます。

問題が小さいうちに専門家に確認することで、大きなトラブルへの発展を防ぐことができます。

契約書のリーガルチェック

取引先から提示された契約書に不利な条項がないか、自社の契約書に法的な問題がないかをチェックするのも重要な業務です。契約書のリーガルチェック(法的チェック)により、後々のトラブルリスクを大幅に軽減できます。

→ 契約書のリーガルチェックについて詳しくは「契約書の作成・リーガルチェック」をご覧ください。

労務問題への対応

従業員の採用から退職まで、労務問題は企業経営につきものです。就業規則の整備、問題社員への対応、残業代請求への対応、ハラスメント問題など、労務トラブルへの助言や対応を行います。

→ 就業規則の整備について詳しくは「就業規則の作成・見直し」をご覧ください。

予防法務・コンプライアンス支援

トラブルが起きてから対応するのではなく、トラブルを未然に防ぐための「予防法務」も顧問弁護士の大切な役割です。社内規程の整備、コンプライアンス体制の構築、従業員研修の実施など、企業が法令を遵守しながら成長できる体制づくりをサポートします。

紛争・トラブル対応

取引先とのトラブル、債権回収、クレーム対応、訴訟への対応など、実際に問題が発生した際には、顧問弁護士が迅速に対応します。顧問契約があれば、緊急時にも優先的に対応してもらえるため、初動の遅れによる被害拡大を防ぐことができます。

→具体的な活用事例については「顧問弁護士の活用事例」をご覧ください。


顧問弁護士の費用相場

「顧問弁護士は費用が高い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、実際の費用相場を知れば、想像よりも導入しやすいと感じる方が多いのではないでしょうか。

月額顧問料の相場

中小企業向けの顧問弁護士の月額顧問料は、月額3万円〜10万円程度が相場です。

日本弁護士連合会が実施したアンケート調査によると、月3時間程度の法律相談を顧問料の範囲内とする事務所が約60%を占めています。また、LegalOn Technologiesが2023年に実施した調査では、従業員10人〜1,000人未満の企業において、約32%が月額5万円〜7万円、約33%が月額8万円〜10万円、約14%が15万円以上の顧問料を支払っているという結果が出ています。

サービス内容や対応範囲によって料金は異なりますが、月額5万円程度であれば、定期的な法律相談や契約書のリーガルチェックなど、中小企業に必要な基本的なサポートを受けられるケースが多いといえます。

料金体系の種類

顧問弁護士の料金体系には、主に2種類があります。

固定報酬制は、毎月定額の顧問料を支払う方式です。費用が一定のため予算管理がしやすく、定期的に相談が必要な企業に適しています。

タイムチャージ制は、弁護士が業務に費やした時間に応じて料金が発生する方式です。相談頻度が少ない場合は経済的ですが、案件によっては想定以上の費用が発生することもあります。

中小企業の場合は、月額固定の顧問料で一定範囲のサービスを受けられる固定報酬制が一般的です。

顧問料で受けられるサービスの範囲

月額顧問料の範囲内で受けられるサービスは、法律事務所によって異なります。一般的には以下のようなサービスが含まれます。

  • 電話・メール・オンラインでの法律相談(月3時間程度まで)
  • 簡易な契約書のリーガルチェック
  • 労務関連の日常的な相談

一方、訴訟対応や契約書の新規作成、M&Aなど専門性の高い業務は、顧問料とは別に費用が発生することが一般的です。ただし、顧問契約がある場合は通常料金から1割〜3割程度の割引が適用されるケースが多く、長期的に見れば費用面でもメリットがあります。

→顧問弁護士の費用について詳しくは「顧問弁護士の費用相場と料金体系」をご覧ください。

このような費用面でのお悩みも、まずはお気軽にご相談ください。弁護士法人エースでは、無料相談で御社に最適なプランをご提案いたします。


顧問弁護士を依頼するメリット・デメリット

顧問弁護士の導入を検討する際は、メリットとデメリットの両方を理解したうえで判断することが大切です。

5つのメリット

1. いつでも気軽に相談できる

顧問契約を結んでいれば、日常的な疑問から緊急のトラブルまで、すぐに弁護士に相談できます。「こんなことで弁護士に相談していいのだろうか」と躊躇する必要がなくなり、問題が小さいうちに対処できます。

2. トラブルを未然に防げる

契約書のチェックや社内規程の整備など、予防法務に取り組むことで、トラブルの発生自体を防ぐことができます。「治療より予防」の考え方で、経営リスクを大幅に軽減できます。

3. 緊急時に迅速な対応を受けられる

訴訟を起こされた、従業員から労働審判を申し立てられたなど、緊急事態が発生した際に、すぐに対応してもらえます。顧問契約がない場合は弁護士探しから始めなければなりませんが、顧問弁護士がいれば初動対応で遅れを取ることがありません。

4. 弁護士費用の割引が受けられる

訴訟対応など顧問料とは別に費用が発生する業務でも、顧問契約がある場合は通常より割安な料金で依頼できることが一般的です。

5. 対外的な信頼性が向上する

顧問弁護士がいることで、取引先や金融機関からの信頼度が向上します。契約交渉の際に「顧問弁護士に確認します」と言えることで、相手からの無理な要求を牽制する効果もあります。

2つのデメリット

1. 毎月固定費が発生する

相談の有無にかかわらず、毎月顧問料が発生します。法的な問題がほとんど発生しない場合は、費用に見合った価値を感じにくいこともあります。

2. 弁護士との相性が合わない可能性がある

長期的な関係を築く顧問契約では、弁護士との相性が重要です。話しやすさやレスポンスの早さ、業界への理解度など、相性が合わない場合はストレスになることもあります。

→メリット・デメリットの詳細は「顧問弁護士のメリット・デメリット」をご覧ください。


中小企業に顧問弁護士は必要か

「うちは中小企業だから、顧問弁護士なんて必要ない」——そうお考えの経営者の方は少なくありません。しかし、実は中小企業こそ顧問弁護士が必要といえます。その理由を解説します。

法務部がない企業こそ必要

大企業には法務部があり、日常的な法律問題に対応できる体制が整っています。一方、多くの中小企業には法務専門のスタッフがおらず、経営者自身や総務担当者が法律問題に対応せざるを得ません。

法律の専門知識がない中で契約書を確認したり、労務トラブルに対応したりすることは、大きなリスクを伴います。顧問弁護士は、法務部のない中小企業にとって「外部法務部」として機能し、専門家によるサポートを受けられる体制を実現します。

「事業規模が小さいから」は誤解

「売上が少ないから」「従業員が少ないから」法的トラブルも少ないと考えるのは誤解です。事業規模に関係なく、取引には契約が発生し、従業員がいれば労務問題が発生する可能性があります。

むしろ中小企業の場合、一度のトラブルが経営に与えるインパクトは大きく、数百万円の損害賠償や未払い残業代の請求が、会社の存続を左右することもあります。月額数万円の顧問料で、こうしたリスクに備えられるのは、経営判断として合理的といえるでしょう。

導入を検討すべきタイミング

以下のようなタイミングで、顧問弁護士の導入を検討されることをおすすめします。

  • 従業員を初めて雇用するとき
  • 新規事業を開始するとき
  • 取引先が増え、契約書のやり取りが増えたとき
  • 過去にトラブルを経験し、再発防止を図りたいとき
  • 事業承継やM&Aを検討しているとき

→中小企業の顧問弁護士活用について詳しくは「中小企業に顧問弁護士は必要?」をご覧ください。


顧問弁護士の選び方

顧問弁護士は長期的なパートナーとなる存在です。自社に合った弁護士を選ぶために、以下の4つのポイントを確認しましょう。

1. 企業法務の経験があるか

弁護士にはそれぞれ専門分野があります。個人の離婚問題や刑事事件を中心に扱う弁護士と、企業法務を専門とする弁護士では、ノウハウや対応力が異なります。顧問弁護士を選ぶ際は、企業法務の経験が豊富かどうかを確認しましょう。

2. 話しやすさ・相性が合うか

顧問弁護士とは日常的にやり取りすることになります。「この程度のことで相談していいのだろうか」と躊躇せず、気軽に相談できる関係性を築けるかどうかが重要です。初回相談の際に、話しやすさや対応の丁寧さを確認しましょう。

3. レスポンスの早さ

ビジネスの場面では、スピードが求められることも少なくありません。問い合わせへの回答が遅い、連絡がつきにくいといった弁護士では、いざというときに頼りになりません。レスポンスの早さは、顧問弁護士選びの重要なポイントです。

4. 自社の業界への理解度

業界特有の商慣習や規制を理解している弁護士であれば、より的確なアドバイスが期待できます。同業種の顧問実績があるかどうかも確認するとよいでしょう。

→選び方の詳細は「顧問弁護士の選び方」をご覧ください。


顧問契約の流れ

顧問弁護士との契約は、一般的に以下の流れで進みます。

1. 初回相談(無料相談)

まずは法律事務所に問い合わせ、初回相談を受けます。多くの法律事務所では初回相談を無料で実施しています。この段階で、自社の状況や課題を伝え、弁護士との相性を確認しましょう。

2. ヒアリング・ニーズの確認

弁護士側から、事業内容、従業員数、よくある法律相談の内容、過去のトラブル経験などについてヒアリングを受けます。自社のニーズを明確に伝えることで、最適なプランの提案を受けられます。

3. プラン・料金の提案

ヒアリング内容をもとに、最適な顧問プランと料金の提案を受けます。顧問料の範囲内でどこまで対応してもらえるのか、別途費用が発生するのはどのような場合かを確認しましょう。

4. 顧問契約の締結

プランに納得できれば、顧問契約書を締結します。契約期間、顧問料、サービス内容、解約条件などを確認のうえ、契約を結びます。

→契約の流れについて詳しくは「顧問弁護士と契約する流れ」をご覧ください。


弁護士法人エースの顧問弁護士サービス

弁護士法人エースは、「経営者のパートナー」として企業に寄り添う少数精鋭の総合法律事務所です。銀座・横浜・鎌倉・津田沼・浜松に拠点を構え、全国の企業からご相談をいただいています。

5つの特長

1. 少数精鋭の総合法律事務所

大手事務所のような高コスト・高い敷居ではなく、ブティック型事務所のような専門特化の狭さもありません。総合的な視点から、御社に最適な解決策をご提案します。

2. 経営者視点でのアドバイス

代表弁護士は複数法人の代表を兼任しており、弁護士でありながら経営者としての実体験を持っています。「法的には正しいが経営的には得策ではない」といった、経営者ならではの視点でアドバイスいたします。

3. 積極的な顧問関係

当事務所は「お守り」ではなく「切り札」として機能する顧問弁護士を目指しています。紛争予防から経営戦略まで、経営者のパートナーとして積極的にサポートいたします。

4. 複数担当制・迅速なレスポンス

複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応するため、担当者不在でも迅速に対応できます。LINEでの気軽なコミュニケーションにも対応しており、「弁護士に相談する」心理的ハードルを下げる工夫をしています。

5. 士業連携によるワンストップサービス

自社グループ内に社労士法人を保有し、所属弁護士は全員が通知税理士登録済みです。法律・労務・税務の問題をまとめて相談できる体制を整えています。特に労務問題は、弁護士と社労士の連携で法的対応から実務対応まで一貫してサポートいたします。

料金プラン

  • 月額5万円〜(月3時間相当の法律業務込み)
  • 電話・メール・LINE相談は無制限(予約不要)
  • 個別事件は通常料金の2割引

相場が月額3万円〜10万円の中で、当事務所の月額5万円〜のプランは、充実したサービス内容を適正価格で提供しています。初回相談は無料です。オンライン・電話での相談にも対応しておりますので、全国どこからでもお気軽にご相談ください。


まとめ

顧問弁護士とは、企業と継続的な契約関係を結び、日常的な法律相談からトラブル対応までを幅広くサポートする弁護士です。

中小企業にこそ顧問弁護士が必要な理由、それは法務部がない企業にとって「外部法務部」として機能し、経営リスクを軽減できるからです。月額3万円〜10万円程度の顧問料で、いつでも相談できる安心感と、トラブルの予防・迅速対応を実現できます。

顧問弁護士選びでは、企業法務の経験、話しやすさ、レスポンスの早さ、業界への理解度がポイントです。長期的なパートナーとなる存在だからこそ、複数の事務所を比較検討し、自社に合った弁護士を選ぶことが大切です。

弁護士法人エースは、経営者に寄り添う「パートナー型」の顧問弁護士として、多くの企業様にご利用いただいています。「顧問弁護士が必要かどうかわからない」という段階でも構いません。まずは初回無料相談で、御社の課題やお悩みをお聞かせください。

📞 電話相談受付 0120-419-155(年中無休 8:00〜22:00)

💬 LINEでのお問い合わせも可能です お気軽にご連絡ください。

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

竹内 省吾

経歴
慶應義塾大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2011)
弁護士登録(2012)
第一東京弁護士会・こども法委員会 委員(2020まで)
三田法曹会 会員
日本交通法学会 会員
東京都子供の権利擁護調査員(2020まで)
静岡県弁護士会 会員(2020から2023まで)
第一東京弁護士会 会員(2023)

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

成田 翼

経歴
明治大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2012)
弁護士登録(2013)
神奈川県弁護士会 所属
刑事弁護委員会 委員
三田法曹会 会員

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