契約書の作成・リーガルチェック|企業を守る契約書サポート
企業経営において、契約書は取引先との関係を明確にし、万が一のトラブルから会社を守る重要な役割を果たします。しかし、インターネット上のひな形をそのまま使用したり、何年も前に作成した契約書を使い回したりしていては、いざというときに「契約書があるのに守ってもらえない」という事態に陥りかねません。契約書の作成やリーガルチェックを弁護士に依頼することで、自社の取引内容に即した、法的に有効な契約書を整備できます。本記事では、弁護士に依頼できる契約書業務の内容から費用相場、主要な契約書の種類まで、経営者の方が知っておくべきポイントを解説します。
INDEX
契約書が企業経営に重要な理由
契約書は、単なる形式的な書類ではなく、企業を守る「盾」であり、取引を有利に進める「武器」でもあります。契約書の重要性を軽視すると、予想外のトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。
契約書の法的役割
契約書には、主に3つの法的役割があります。
1つ目は、合意内容の明確化です。口約束だけでは「言った・言わない」のトラブルが起きやすく、後から内容を確認することもできません。契約書があれば、支払条件、納期、責任範囲などの合意事項を客観的に証明できます。
2つ目は、紛争発生時の証拠としての役割です。万が一トラブルが発生し訴訟に発展した場合、契約書は最も重要な証拠となります。契約書の一言一句が裁判の結果を左右することもあり、その内容によって数百万円、数千万円単位の賠償額が変わることも珍しくありません。
3つ目は、リスクの事前配分です。取引において想定されるリスクを洗い出し、どちらがどの程度の責任を負うかを事前に取り決めることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
ひな形をそのまま使うリスク
インターネット上には無料でダウンロードできる契約書のひな形が数多く公開されています。しかし、これらをそのまま使用することには大きなリスクがあります。
ひな形は汎用性を重視して作成されているため、中立的な立場で書かれていることがほとんどです。つまり、自社に有利な条項が含まれていないばかりか、場合によっては不利な内容が盛り込まれている可能性もあります。また、「当事者間の協議により決定する」といった曖昧な表現が残されていることも多く、これではトラブル発生時に役に立ちません。
さらに、法律は定期的に改正されるため、古いひな形を使用していると最新の法令に対応していない可能性があります。例えば、2024年11月に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)に対応していないひな形も多く見られます。
→ 契約書をめぐる具体的なトラブル事例については、契約書トラブル事例と予防策で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
弁護士に依頼できる契約書業務とは
弁護士に依頼できる契約書業務は、大きく分けて「作成代行」「リーガルチェック」「交渉サポート」の3つがあります。
契約書の作成代行
契約書の作成代行とは、取引内容をヒアリングした上で、一から契約書を作成するサービスです。新規取引を開始する際や、これまで契約書なしで取引していた相手との関係を正式に書面化したい場合に利用します。
弁護士が作成する契約書は、単にひな形を埋めるのではなく、取引の実態や当事者間の力関係、業界の商慣習などを考慮した上で、依頼者にとって有利な内容を法律の範囲内で最大限盛り込むことができます。
→ 契約書作成を弁護士に依頼するメリットや具体的な流れについては、契約書作成を弁護士に依頼するメリットと費用相場で詳しく解説しています。
リーガルチェック(契約書レビュー)
リーガルチェックとは、取引先から提示された契約書や自社で作成した契約書について、法的な観点から内容を精査するサービスです。具体的には、以下のような点をチェックします。
- 法令違反がないか
- 自社に不当に不利益な条項が含まれていないか
- 取引内容と契約書の内容が合致しているか
- 曖昧な表現や解釈の余地が残る条項がないか
- トラブル発生時の対応方法が明確に定められているか
特に、取引先から提示された契約書は、相手に有利な内容になっていることがほとんどです。大企業との取引では、いわゆる「不平等条約」のような契約を押し付けられることも少なくありません。弁護士によるリーガルチェックを受けることで、どの条項が問題で、どのように修正を求めるべきかが明確になります。
→ リーガルチェックの具体的なポイントについては、リーガルチェックとは?必要性・費用相場・依頼の流れを解説で詳しく解説しています。
契約交渉のサポート
契約書の内容に問題があることがわかっても、相手にどう伝えれば良いかわからない、交渉で押し負けてしまうといった悩みを持つ経営者の方は多いのではないでしょうか。
弁護士は、契約書の修正案を作成するだけでなく、相手との交渉における戦略立案や、交渉の進め方についてのアドバイスも行います。法的な根拠に基づいた交渉を行うことで、相手に説得力のある提案ができ、自社の利益を守りながら合意に至る可能性が高まります。
契約書作成・リーガルチェックの費用相場
弁護士に契約書業務を依頼する際の費用は、契約書の種類や複雑さ、事務所の料金体系によって異なります。ここでは、一般的な費用相場をご紹介します。
スポット依頼の場合
契約書作成の費用相場
- 定型的・シンプルな契約書:5〜10万円程度
- 非定型・複雑な契約書:10〜30万円程度
- 取引基本契約書や大型案件:20万円〜
リーガルチェックの費用相場
- 定型的な契約書:3〜5万円程度
- やや複雑な契約書:5〜10万円程度
- 非定型・複雑な契約書:10〜20万円程度
これらはあくまで目安であり、契約の目的金額や事業内容の理解に要する時間などによって変動します。また、弁護士との法律相談を行う場合は相談料、交通通信費や郵便切手代などが発生する場合は実費がかかることもあります。
顧問契約を活用した場合
契約書のリーガルチェックや作成を継続的に依頼する機会がある企業にとっては、顧問弁護士契約を結ぶことで、コストを大幅に抑えられる場合があります。
一般的な顧問料の相場は月額3〜10万円程度ですが、顧問契約を結ぶことで以下のようなメリットが得られます。
- 契約書のリーガルチェックが顧問料に含まれる(または割安になる)
- 個別案件の弁護士費用が割引になる
- 電話やメールでの相談が気軽にできる
- 自社の事業内容を理解した弁護士に継続的にサポートしてもらえる
弁護士法人エースでは、月額5万円からの顧問契約で、電話・メール・LINEでの相談が無制限となり、個別案件は通常料金から20%割引でご依頼いただけます。契約書の確認を頻繁に行う企業の方は、スポットで依頼するよりも顧問契約を活用した方がコストパフォーマンスが高くなります。
→ 顧問弁護士サービスの詳細については、顧問弁護士の費用相場と料金体系もあわせてご覧ください。
企業がよく使う契約書の種類
企業経営において特によく使用される契約書について、その概要と注意点を解説します。
業務委託契約書
業務委託契約書は、外部の事業者や個人に業務を委託する際に取り交わす契約書です。システム開発、デザイン制作、コンサルティング、清掃業務など、幅広い業務で使用されます。
業務委託契約書で特に注意すべき点は、「請負」と「委任」の違いです。請負は仕事の完成を約束する契約であり、委任は一定の事務処理を行うことを約束する契約です。どちらの性質を持つかによって、報酬の支払条件や契約解除の要件が変わってきます。
また、2024年11月に施行されたフリーランス新法により、発注者側の資本金が1000万円超の場合は、個人事業主への発注時に取引条件の明示などが義務付けられています。法令に対応した契約書を整備することが重要です。
→ 業務委託契約書の作成ポイントについては、業務委託契約書の作成ポイント|トラブルを防ぐ条項と注意点で詳しく解説しています。
秘密保持契約書(NDA)
秘密保持契約書(NDA:Non-Disclosure Agreement)は、取引の検討段階や業務遂行の過程で相手方に開示する秘密情報について、第三者への漏洩や目的外使用を禁止する契約書です。
新規取引の検討時や業務委託の開始時など、秘密情報を開示する前に締結するのが一般的です。秘密保持契約書で定めるべき主な事項としては、秘密情報の定義、秘密保持義務の内容、例外事項、契約期間、損害賠償などがあります。
特に注意すべきは「秘密情報の定義」です。範囲が曖昧だと、どの情報が保護対象なのか争いになる可能性があります。
→ 秘密保持契約書の詳細については、秘密保持契約書(NDA)とは?作成方法と重要条項を解説をご覧ください。
取引基本契約書
取引基本契約書は、継続的な取引関係にある当事者間で、個別の取引に共通して適用される基本的な事項を定める契約書です。支払条件、納品方法、検収基準、瑕疵担保責任、契約解除事由などを定めておくことで、個別の発注ごとに細かい条件を取り決める手間が省けます。
取引基本契約書は多くの個別取引に適用されるため、その内容が自社に不利であった場合の影響は非常に大きくなります。ひな形を安易に使用せず、弁護士によるリーガルチェックを受けることを強くおすすめします。
→ 取引基本契約書の詳細については、取引基本契約書の作成・見直しガイドをご覧ください。
このような契約書に関するお悩みをお持ちの経営者の方は、お気軽に弁護士法人エースにご相談ください。初回相談は無料で承っております。
弁護士法人エースの契約書サポートの特徴
弁護士法人エースは、中小企業の経営者に寄り添う「パートナー型」の法律事務所として、契約書に関するあらゆるお悩みに対応しています。
少数精鋭による質の高いアドバイス
当事務所は、大手事務所のような高コスト・高い敷居ではなく、ブティック型事務所のような専門特化の狭さもない、「少数精鋭の総合法律事務所」です。経験豊富な弁護士が、契約書の作成・リーガルチェックから、万が一のトラブル発生時の交渉・訴訟対応まで、一貫してサポートいたします。
驚きのレスポンスの早さ
ビジネスの現場では、契約書の確認を急いで求められることも少なくありません。当事務所では複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応する体制を整えており、担当者不在でも迅速に対応いたします。また、LINEでの連絡にも対応しているため、ちょっとした確認事項も気軽にお問い合わせいただけます。
顧問契約でコストメリットを最大化
月額5万円からの顧問契約で、電話・メール・LINEでの相談が無制限、個別案件は通常料金から20%割引となります。契約書のリーガルチェックを月に数件依頼される企業の方は、顧問契約を活用することで大幅なコストダウンが可能です。
士業連携によるワンストップ対応
当事務所は自社グループ内に社労士法人を保有しており、労務に関連する契約書(雇用契約書、業務委託契約書など)については、弁護士と社労士が連携して対応いたします。また、所属弁護士は全員が通知税理士登録済みのため、税務面も考慮した契約書のアドバイスが可能です。
契約書に関するよくある質問(FAQ)
Q. ひな形を使っても大丈夫ですか?
ひな形をそのまま使用することはおすすめしません。ひな形は汎用性を重視して作成されているため、自社の取引内容に合っていない可能性があります。また、法改正に対応していない古いひな形も多く出回っています。ひな形を参考にする場合でも、弁護士によるリーガルチェックを受けることをおすすめします。
Q. 電子契約でも法的に有効ですか?
はい、電子契約も法的に有効です。電子署名法により、一定の要件を満たす電子署名は、書面への押印と同等の法的効力を持つとされています。ただし、契約の種類によっては書面での締結が求められる場合もあるため、不安な場合は弁護士にご相談ください。
Q. どのタイミングで弁護士に相談すべきですか?
理想的には、契約書を締結する前の段階でご相談いただくことをおすすめします。特に以下のようなタイミングでのご相談が効果的です。
- 新規取引を開始するとき
- 取引先から契約書案を提示されたとき
- 既存の契約書を見直したいとき
- 契約書に関してトラブルの兆候が見えたとき
契約書は一度締結すると内容の変更が難しいため、事前のチェックが重要です。
Q. 相手から提示された契約書を修正してもらえるものですか?
交渉次第で修正に応じてもらえることは十分にあります。特に、法律上問題がある条項や、業界の商慣習からかけ離れた条項については、合理的な根拠を示して修正を求めることで、相手が応じてくれるケースも多いです。弁護士に依頼することで、どの条項をどのように修正すべきか、どのような交渉が効果的かについてアドバイスを受けられます。
Q. 契約書の作成・チェックにはどのくらいの期間がかかりますか?
契約書の種類や複雑さによって異なりますが、一般的なリーガルチェックであれば数日〜1週間程度、契約書の新規作成であれば1〜2週間程度が目安です。ただし、緊急の場合は可能な限り対応いたしますので、お急ぎの際はその旨をお伝えください。
まとめ
契約書は、企業を守る「盾」であり、取引を有利に進める「武器」でもあります。インターネット上のひな形をそのまま使用することのリスクを認識し、自社の取引内容に即した契約書を整備することが、トラブルを未然に防ぎ、安定した事業運営を実現するための第一歩です。
弁護士に契約書の作成やリーガルチェックを依頼することで、法令に準拠した、自社に有利な契約書を作成できます。費用についても、顧問契約を活用することで、スポット依頼よりもコストを抑えながら継続的なサポートを受けることが可能です。
弁護士法人エースでは、契約書に関するご相談を初回無料で承っております。「この契約書で大丈夫だろうか」「取引先から提示された契約書の内容が気になる」といったお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。銀座、横浜、鎌倉、津田沼、浜松の各拠点のほか、オンラインでのご相談にも対応しております。
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電話相談受付:0120-419-155(年中無休 8:00〜22:00)
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対応:全国(オンライン・電話での相談可能)
監修者プロフィール
弁護士法人エース 代表弁護士
竹内 省吾
- 経歴
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慶應義塾大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2011)
弁護士登録(2012)
第一東京弁護士会・こども法委員会 委員(2020まで)
三田法曹会 会員
日本交通法学会 会員
東京都子供の権利擁護調査員(2020まで)
静岡県弁護士会 会員(2020から2023まで)
第一東京弁護士会 会員(2023)
監修者プロフィール
弁護士法人エース 代表弁護士
成田 翼
- 経歴
-
明治大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2012)
弁護士登録(2013)
神奈川県弁護士会 所属
刑事弁護委員会 委員
三田法曹会 会員