労務問題の対応・解決|企業を守る労務サポート

  • 2026/2/6

労務問題を放置すると、訴訟リスクや人材流出といった深刻な経営リスクにつながります。問題社員への対応、残業代請求、ハラスメント、解雇トラブルなど、労務問題は多岐にわたり、対応を誤れば企業の信頼や財務に大きなダメージを与えかねません。本記事では、企業が直面する主な労務問題と、弁護士に相談するメリットについて解説します。早めの対応と専門家の活用が、トラブルの未然防止と円滑な解決の鍵です。

企業が直面する労務問題とは

労務問題とは、企業と従業員の間で生じる様々なトラブルの総称です。問題の種類は多岐にわたりますが、主に以下のような類型に分けられます。

問題社員・モンスター社員対応 業務命令違反、勤怠不良、能力不足、協調性の欠如など、職場の秩序を乱す従業員への対応は、多くの経営者が頭を悩ませる問題です。

残業代・未払賃金請求 退職した従業員や在職中の従業員から、未払いの残業代を請求されるケースが増加しています。固定残業代(みなし残業代)の設計ミスや、労働時間管理の不備が原因となることも少なくありません。

ハラスメント問題 パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメントなど、職場におけるハラスメントは、被害者への損害賠償だけでなく、企業イメージの低下や人材流出にもつながります。

解雇・退職勧奨トラブル 不当解雇を主張されると、解決までに長期間を要し、多額の解決金が必要になることもあります。解雇権濫用法理(正当な理由のない解雇は無効とするルール)により、日本では解雇のハードルが高く設定されています。

就業規則の不備 就業規則が古いまま放置されていたり、法改正に対応していなかったりすると、いざトラブルが発生した際に企業側が不利な立場に立たされることがあります。

これらの問題は単独で発生することもあれば、複合的に絡み合うこともあります。たとえば、問題社員への対応を誤って解雇したところ、不当解雇で訴えられ、同時に過去の残業代も請求されるといったケースは珍しくありません。

問題社員への対応

問題社員とは、業務命令に従わない、遅刻・欠勤を繰り返す、能力が著しく不足している、他の従業員との協調性がないなど、企業秩序を乱す従業員を指します。

問題社員の主な類型

問題社員には様々なタイプがあり、それぞれ対応方法が異なります。業務命令違反を繰り返す従業員、勤怠不良(遅刻・欠勤・早退)が常態化している従業員、著しく能力が不足している従業員、他の従業員とトラブルを起こす協調性欠如タイプ、そしてハラスメント行為を行う従業員などが代表的です。

基本的な対応フロー

問題社員への対応で最も重要なのは、「記録を残すこと」と「段階的に対応すること」です。いきなり解雇という手段をとると、後から不当解雇と主張される可能性が高くなります。

まず、問題となる言動や行為を具体的に記録します。次に、口頭での注意・指導を行い、改善が見られなければ書面での注意・指導に移行します。それでも改善しない場合は、始末書の提出を求め、最終的には懲戒処分の検討となります。

この過程で、弁護士に相談しながら進めることで、法的リスクを抑えつつ適切な対応が可能になります。→ 詳しくは「問題社員への対応方法」をご覧ください。

残業代請求への対応

従業員から残業代を請求された場合、初動対応が極めて重要です。請求を無視したり、感情的に対応したりすると、問題が複雑化し、解決コストが増大する可能性があります。

請求を受けた場合の初動対応

残業代請求を受けたら、まず請求内容を正確に把握します。請求の根拠となる期間、金額、計算方法などを確認し、自社の労働時間記録と照合します。タイムカード、PCログ、入退室記録など、客観的な証拠を収集・整理することが重要です。

企業側の主な反論ポイント

残業代請求に対しては、いくつかの法的な反論が考えられます。固定残業代(みなし残業代)が適切に設計・運用されているか、請求者が労働基準法上の「管理監督者」に該当するか、請求の一部が時効(3年)にかかっていないかなどを検討します。

ただし、これらの反論が認められるには、厳格な要件を満たす必要があります。安易に「うちは大丈夫」と判断せず、専門家に相談することをおすすめします。→ 詳しくは「残業代請求への企業側の対応」をご覧ください。

ハラスメント問題への対応

2020年6月に施行されたパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)により、すべての企業にハラスメント防止措置が義務づけられています。中小企業も2022年4月から義務化されており、対応を怠ると行政指導の対象となる可能性があります。

企業に求められる法的義務

企業には、ハラスメント防止のための方針の明確化と周知、相談窓口の設置と適切な対応、ハラスメント発生時の迅速かつ適切な対応、再発防止措置の実施などが求められています。

ハラスメント発生時の対応フロー

ハラスメントの申告があった場合は、まず被害者からの聞き取りを行い、次に行為者や関係者からの聞き取りを実施します。事実認定を行った上で、適切な措置(配置転換、懲戒処分等)を講じ、最後に再発防止策を実施します。

この過程で最も難しいのが「事実認定」です。言った・言わないの争いになりやすく、客観的な証拠が乏しいケースも少なくありません。弁護士に相談しながら進めることで、公正な調査と適切な判断が可能になります。→ 詳しくは「職場のハラスメント対応」をご覧ください。

労務問題でお困りの経営者の方は、問題が複雑化する前に、お気軽にご相談ください。弁護士法人エースでは、初回相談無料で対応しております。

就業規則の整備

就業規則は、企業と従業員の間のルールブックであり、予防法務の基盤です。適切に整備された就業規則があれば、多くの労務トラブルを未然に防ぐことができます。

予防法務としての重要性

就業規則には、服務規律、懲戒事由、解雇事由、労働時間制度などが定められています。これらが明確で法的に有効な形で整備されていれば、問題社員への対応や解雇の際に、企業側の主張を裏付ける根拠となります。

逆に、就業規則が不備であったり、実態と乖離していたりすると、いざというときに企業側が不利な立場に立たされます。

見直しが必要なタイミング

就業規則は、法改正があったとき、会社の規模や事業内容が変わったとき、労務トラブルが発生したとき、数年間見直しをしていないときなどに見直しが必要です。特に近年は、働き方改革関連法やパワハラ防止法など、重要な法改正が相次いでいます。自社の就業規則が最新の法令に対応しているか、定期的にチェックすることが重要です。→ 詳しくは「就業規則の作成・見直し」をご覧ください。

労働審判・労働訴訟への対応

労務トラブルが話し合いで解決しない場合、従業員側から労働審判(3回以内の期日で解決を目指す裁判手続き)や労働訴訟を申し立てられることがあります。

労働審判の特徴

労働審判は、原則として3回以内の期日で結論を出す、迅速な紛争解決手続きです。裁判官1名と労働審判員2名で構成される労働審判委員会が、調停を試み、調停が成立しなければ審判を下します。

申立てから約40日後に第1回期日が設定されるため、企業側は短期間で主張と証拠を整える必要があります。

企業側が準備すべきこと

労働審判の申立てを受けたら、速やかに弁護士に相談し、答弁書の作成と証拠の収集を進めます。特に第1回期日までの準備が勝負を分けるため、早期の対応が不可欠です。

労働審判で出された審判に不服がある場合は、2週間以内に異議申立てをすることで、通常の訴訟に移行します。→ 詳しくは「労働審判・労働訴訟への対応」をご覧ください。

解雇を検討する際の注意点

解雇は、企業にとって最も慎重な判断が求められる場面の一つです。日本の労働法では、解雇権濫用法理により、正当な理由のない解雇は無効とされています。

解雇の種類

解雇には、普通解雇と懲戒解雇の2種類があります。普通解雇は、能力不足、勤務態度不良、病気による就労不能などを理由とする解雇です。懲戒解雇は、横領、重大なハラスメント、重大な服務規律違反など、懲戒事由に該当する行為を理由とする解雇です。

いずれの場合も、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが求められます。

正しい手順の重要性

解雇を検討する場合は、まず解雇以外の手段(配置転換、降格、退職勧奨など)を検討します。解雇がやむを得ない場合でも、十分な注意・指導を行い、改善の機会を与えた上で判断することが重要です。

手順を誤ると、解雇が無効と判断され、解雇期間中の賃金(バックペイ)の支払いや、従業員の復職を余儀なくされる可能性があります。→ 詳しくは「解雇の正しい進め方」をご覧ください。

弁護士法人エースの労務サポート

弁護士法人エースは、「少数精鋭の総合法律事務所」として、経営者の皆様に寄り添った労務サポートを提供しています。

少数精鋭の強み

大手事務所のような高コスト・高い敷居ではなく、専門特化型のような対応範囲の狭さもありません。総合的な視点から、企業の状況に応じた最適な解決策を提案します。代表弁護士は複数法人の代表を兼任しており、法律論だけでなく、経営者としての実体験に基づくアドバイスが可能です。

複数担当制によるレスポンス

当事務所では、複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応する「複数担当制」を採用しています。担当者が不在でも対応可能で、驚愕のレスポンスの早さを実現しています。LINEでの気軽なコミュニケーションにも対応しており、ちょっとした相談もすぐにできます。

社労士等との連携によるワンストップサービス

弁護士法人エースは、自社グループ内に社労士法人を保有しています。所属弁護士は全員が通知税理士登録済みで、税理士や司法書士とも緊密に連携しています。法律・労務・税務をまとめて相談でき、特に労務問題は弁護士と社労士の連携で実務対応まで一貫してサポートします。

顧問サービスの特徴

顧問契約は月額5万円からご利用いただけます。月3時間相当の法律業務込みで、電話・メール・LINEでの相談は無制限(予約不要)です。個別事件は通常料金の2割引で対応いたします。

まとめ

労務問題は、放置すればするほど深刻化し、解決コストが膨らむ傾向があります。問題社員への対応、残業代請求、ハラスメント、解雇トラブルなど、いずれの問題も早期に専門家へ相談することで、リスクを最小限に抑えることができます。

特に重要なのは、トラブルが発生してから対応するのではなく、就業規則の整備や日常的な労務管理を通じて、予防法務に取り組むことです。

弁護士法人エースでは、労務問題に関する初回相談を無料で承っております。銀座、横浜、鎌倉、津田沼、浜松に拠点があり、オンラインでの相談にも対応しています。電話相談受付は年中無休で8:00〜22:00まで対応しております(0120-419-155)。労務問題でお悩みの経営者の方は、お気軽にお問い合わせください。

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

竹内 省吾

経歴
慶應義塾大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2011)
弁護士登録(2012)
第一東京弁護士会・こども法委員会 委員(2020まで)
三田法曹会 会員
日本交通法学会 会員
東京都子供の権利擁護調査員(2020まで)
静岡県弁護士会 会員(2020から2023まで)
第一東京弁護士会 会員(2023)

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

成田 翼

経歴
明治大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2012)
弁護士登録(2013)
神奈川県弁護士会 所属
刑事弁護委員会 委員
三田法曹会 会員

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