終始一誠意
氏家 悠YU UJIKE
CAREER
経歴 | 同志社法学部卒業(2007) 首都大学東京法科大学院修了(2010) 弁護士登録(2012) 神奈川県弁護士会 経営法曹会議 会員 神奈川県中小企業家同友会 会員 東京香川県人会 会員 倒産法研究会 会員 |
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著書 | 慰謝料算定の実務第2版(共著)(ぎょうせい) ポケット図解 著作権がよ~くわかる本(共著)(秀和システム) |
趣味 | クロスバイク,映画鑑賞,海釣り |
気がつけばここに辿り着いていた
「弁護士」という仕事に強い憧れを抱いていたわけではありませんでした。
両親と祖父母の愛情を受け、特に不自由を感じることなく育ってきた私は、やりたいことをやり、期待されることをやる、という環境のなかで生きてきました。
そんな期待を挫かれたのが大学受験でした。それまでは、大抵のことをちょっとした努力で乗り越えてきたのですが、持ち前のちょっとした努力では、さすがに大学受験はなんともなりませんでした。望む志望校、期待される志望校に進めないという、私にとっての大きな挫折でした。
大学に入ってからいつも考えていたのは、この人生の挫折をリカバーする方法でした。父に勧められ、たまたま選択した法学部で、私は、安直に、一番上の資格を目指すことを決めます。
ただ、挫折のインパクトは大きく、「2回やって無理だったら諦めよう」、そんな気持ちをいつも傍らに置いていました。2回目の入試でロースクールに進学し、2回目の司法試験で合格し、今日まで、少しずつ「できるところまで」を繰り返してきました。
この繰り返しの経験が、今の「弁護士」という私を形作っています。
疑うべきは「当たり前」
人と比べて、私の感性は独特です。多くの人が選ぶであろう道を見ると、「この道は選びたくない」という気持ちになりますし、多くの人が当たり前に採らない方法を、「やってみないと分からない」と、足を突っ込んでみたりします。
その結果、手痛いしっぺ返しを食らったりするのですが、そうやって、はじめて「当たり前」が理解できたと思えるのです。まさに、「やってみないと分からない」の世界です。
弁護士という仕事をやっていくうえで、この「当たり前」を疑ってみるということが、突破口になったりすることがあります。依頼者や相手方が、「こうだ!」と評価していることを、事実レベルまで落としてみると、意外と論理が飛躍していたり、単なる思い込みだったりするのです。
そんな大発見は10回やって1回あればいい方なのですが、それでもその1回を掘り当てることにワクワクしている自分がいます。
知らず知らずのうちに評価や先入観を持つのが人間の性質だとすれば、弁護士に必要な性質は「当たり前」を疑うこと。そのような思いを胸に、日々の案件に取り組んでいます。
後悔のない選択を
弁護士に相談に来られる方は、人生最大級の大きな岐路に立たされています。
もちろん、経済的な利益は大切ですが、同じくらい大切にしないといけないのは感情だと考えています。
私は、よく、依頼者の方に、人生が終わる瞬間に立って今を振り返ってみてくださいと勧めます。いかに合理的な結論であったとしても、「これじゃなかったかもしれないな」と思うのであれば、その結論は、その方にとっての最善ではありません。その方のなかに、そう思わせる「何か」が残っているのです。
その「何か」をともに探し出し、完了に導くこと。誰かの人生の岐路に携わる弁護士として、最も大切な役割だと考えています。