依頼者▶︎ Aさん 20代男性 スーパー勤務

争点:労働時間の立証、黙示の残業命令、タイムカードの過少打刻

ご相談の経緯
Aさんは、上司から「定時で打刻するように」と言われ、実際の退勤時刻より早い時刻でタイムカードを切るのが常態になっていました。残業をしても記録に残らず、「タイムカードが実態と違うのだから、もう証明できないのでは」と、半ば請求を諦めかけてのご相談でした。

当事務所の対応
会社の指示で打刻が実態より早められていた点こそが、本件の核心でした。当事務所は、Aさんがご自身で付けていた退勤時刻のメモや、会社の勤務管理表に残されていた不自然な記載(実際の労働時間との食い違いを示す痕跡)を一つずつ突き合わせ、打刻記録より後まで働いていた事実を積み上げて立証しました。さらに、所定時間内では到底終わらない業務量で残業が常態化していたことから、明確な指示がなくても会社の「黙示の指示」による残業であったと主張しました。

結果
労働審判を申し立て、複数回の期日を経て、約200万円の解決金により調停が成立しました。

解決のポイント
「タイムカードが実態と違う」「証拠がない」と感じても、諦めるのは早計です。手帳のメモやシフト表、業務記録など、実際の労働時間を裏づける手がかりは一つではありません。会社の指示で打刻を早めさせていた事情は、むしろ会社側に不利に働きます。