会社設立の法律相談|弁護士に依頼するメリットと手続きの流れ

  • 2026/6/11

「会社を設立したいが、何から始めればいいのかわからない」「株式会社と合同会社、どちらを選ぶべきか」「共同経営を考えているが、将来トラブルにならないか不安」——起業を考える経営者の方からは、このようなご相談を多くいただきます。会社設立は司法書士や税理士に依頼するケースが一般的ですが、設立後の法的リスクまで見据えた場合、弁護士への相談には大きなメリットがあります。本記事では、会社設立を弁護士に相談するメリット、設立手続きの流れ、費用の目安、そして設立時に押さえておくべき法務リスクについて、経営者の視点から解説します。

会社設立の基礎知識

会社設立とは、法人格を持つ会社を新たに作る手続きです。日本で最も一般的な会社形態は「株式会社」と「合同会社」の2つです。

株式会社は、株式を発行して資金を集める会社形態です。株主総会や取締役会といった機関設計が必要で、対外的な信用力が高いのが特徴です。上場を目指す場合や、大規模な資金調達を予定している場合に適しています。

合同会社は、2006年の会社法改正で導入された比較的新しい会社形態です。設立費用が株式会社より安く、意思決定の自由度が高いのが特徴です。小規模なビジネスや、共同経営者間の柔軟な利益配分を希望する場合に選ばれます。

どちらを選ぶかは、事業規模、資金調達の予定、対外的な信用の必要性、将来の上場可能性などを総合的に判断する必要があります。

→ 詳しくは『会社設立の流れと手続き|株式会社・合同会社の違いと選び方』をご覧ください。

会社設立にかかる費用

会社設立には、法定費用と専門家への報酬が必要です。

法定費用の目安

項目 株式会社 合同会社
定款認証手数料 1.5〜5万円 不要
定款の印紙代 4万円(電子定款なら0円) 4万円(電子定款なら0円)
登録免許税 15万円〜 6万円〜
合計 約22〜24万円 約10万円

電子定款(定款をPDFで作成し電子認証する方法)を利用すれば、印紙代4万円を節約できます。弁護士法人エースでは電子定款に対応しており、この費用削減が可能です。

資本金の決め方

資本金は1円から設立可能ですが、実務上は最低でも100万円以上を推奨します。資本金が少なすぎると、取引先や金融機関からの信用に影響する場合があります。一方、資本金1,000万円以上になると設立初年度から消費税の課税事業者となるため、税務面での検討も必要です。

→ 詳しくは『会社設立の費用と資本金|設立費用の内訳と資本金の決め方』をご覧ください。

定款作成のポイント

定款(ていかん)とは、会社の基本ルールを定めた文書であり、「会社の憲法」とも呼ばれます。会社設立において最も重要な書類の一つです。

定款の記載事項

定款には、必ず記載しなければならない絶対的記載事項(会社法27条)と、記載しないと効力が生じない相対的記載事項があります。

絶対的記載事項(必須)
– 商号(会社名)
– 目的(事業内容)
– 本店所在地
– 設立時の出資額
– 発起人の氏名・住所

相対的記載事項(記載がないと効力なし)
– 株式の譲渡制限
– 取締役の任期
– 株主総会の招集手続きの短縮 など

特に株式の譲渡制限は、中小企業にとって重要です。これを定款に定めておかないと、第三者に株式を自由に譲渡されてしまい、会社の支配権が奪われるリスクがあります。

→ 詳しくは『定款の作成と記載事項|会社の憲法を正しく作るポイント』をご覧ください。

株主・役員構成の設計

会社設立時に最も慎重に検討すべきなのが、株主構成と役員構成です。特に共同経営親族との経営を予定している場合は、将来のトラブルを防ぐための設計が欠かせません。

共同経営のリスク

「友人と一緒に起業する」「親族で会社を経営する」というケースでは、設立時は良好な関係でも、経営方針の違いや利益配分をめぐって対立が生じることがあります。よくあるトラブル例として以下があります。

  • 出資比率を50:50にしたため、意思決定ができなくなった
  • 共同経営者が会社を辞めたいと言い出し、株式の買取を要求された
  • 親族間で経営権をめぐる争いに発展した

株主間契約の重要性

これらのリスクを予防するために有効なのが、株主間契約(株主同士で取り決めを結ぶ契約)です。株主間契約では、以下のような事項を定めておくことができます。

  • 株式の譲渡制限・先買権
  • 経営者が退任する際の株式買取ルール
  • 意思決定が膠着した場合の解決方法
  • 配当や役員報酬の決定方法

株主間契約は定款とは異なり、登記されないため外部に知られることなく、柔軟な取り決めが可能です。

→ 詳しくは『会社設立時の株主・役員構成|共同経営・親族経営のリスク対策』をご覧ください。
→ 取締役の法的責任については『取締役の責任と義務|会社設立前に知っておくべきリスク』をご覧ください。
→ 取締役会の運営については『取締役会とは?設置義務・運営方法・決議事項を弁護士が解説』をご覧ください。
→ 会社設立時の株主構成は将来の事業承継にも影響します。詳しくは『M&A・事業承継の基礎知識|中小企業の後継者問題を解決する方法』をご覧ください。

このような共同経営のリスク設計でお悩みの場合は、弁護士法人エースにお気軽にご相談ください。経験豊富な弁護士が、経営者の視点に立って最適な解決策をご提案いたします。

会社設立後に必要な手続き

会社を設立したら、それで終わりではありません。設立後には各種届出が必要です。

主な届出先と届出書類

届出先 届出書類 期限
税務署 法人設立届出書、青色申告承認申請書 設立後2か月以内
都道府県・市区町村 法人設立届出書 自治体により異なる
年金事務所 健康保険・厚生年金保険新規適用届 設立後5日以内
ハローワーク 雇用保険適用事業所設置届 従業員雇用後10日以内
労働基準監督署 労働保険関係成立届 従業員雇用後10日以内

特に社会保険・労働保険の届出は期限が短いため注意が必要です。弁護士法人エースでは、グループ内の社労士法人と連携し、これらの届出手続きもワンストップでサポートしています。

→ 詳しくは『会社設立後の届出・手続き|税務署・年金事務所への届出一覧』をご覧ください。

弁護士に会社設立を依頼するメリット

「会社設立は司法書士に頼めばいいのでは?」と思われる方も多いでしょう。確かに、登記手続きだけなら司法書士への依頼が一般的です。しかし、弁護士に依頼するメリットは、設立後の法的リスクまで見据えたサポートを受けられる点にあります。

弁護士法人エースの強み

1. 経営者視点でのアドバイス
代表弁護士は複数法人の代表を兼任しており、弁護士でありながら経営者としての実体験を持っています。「法的には正しいが経営的には得策ではない」といった視点からもアドバイスが可能です。

2. 士業連携によるワンストップ対応
弁護士法人エースでは、グループ内に社労士法人を保有しています。また、所属弁護士は全員が通知税理士登録済みです。法律・労務・税務をまとめて相談できるため、複数の専門家に個別に依頼する手間とコストを削減できます。

3. 複数担当制による迅速対応
複数の弁護士・パラリーガルがチームで対応するため、レスポンスが早く、担当者不在でも対応可能です。

4. LINEでの気軽なコミュニケーション
顧客との連絡にLINEを活用しており、面倒な手続きや予約なしで担当弁護士と直接やり取りできます。「弁護士に相談する」という心理的ハードルを下げ、ちょっとした相談もすぐにできる環境を整えています。

5. 設立後の顧問契約でトータルサポート
会社設立時から弁護士と関係を構築しておくことで、設立後に発生する契約書チェック、労務問題、取引先とのトラブルなどにもスムーズに対応できます。問題が大きくなる前に相談できる「切り札」として、顧問弁護士を活用いただけます。

まとめ

会社設立は、単なる登記手続きではなく、会社の将来を左右する重要な意思決定の連続です。株式会社か合同会社か、資本金をいくらにするか、株主構成をどう設計するか——これらの判断一つひとつが、設立後の経営に大きな影響を与えます。

特に共同経営や親族経営を予定している場合は、株主間契約や定款の設計を通じて、将来のトラブルを予防することが重要です。「設立手続きだけ」ではなく、「設立後のリスク管理まで」を視野に入れることで、安心して事業に集中できる基盤を作ることができます。

→ 設立後の継続的な法務サポートについては『顧問弁護士とは?役割・費用・選び方を企業法務の専門家が解説』もあわせてご覧ください。

弁護士法人エースでは、会社設立に関するご相談を初回無料でお受けしています。LINE・電話・メールでお気軽にお問い合わせください。経営者のパートナーとして、設立から設立後の法務サポートまで一貫してサポートいたします。

お問い合わせ
電話相談受付:0120-419-155(年中無休 8:00〜22:00)

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

竹内 省吾

経歴
慶應義塾大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2011)
弁護士登録(2012)
第一東京弁護士会・こども法委員会 委員(2020まで)
三田法曹会 会員
日本交通法学会 会員
東京都子供の権利擁護調査員(2020まで)
静岡県弁護士会 会員(2020から2023まで)
第一東京弁護士会 会員(2023)

監修者プロフィール

成田 翼

弁護士法人エース 代表弁護士

成田 翼

経歴
明治大学法学部卒業(2009)
慶應義塾大学法科大学院卒業(2012)
弁護士登録(2013)
神奈川県弁護士会 所属
刑事弁護委員会 委員
三田法曹会 会員

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